「海外フィールドワーク収集データのオープン化に関する研究:村落研究を事例に 」 代表:澁谷由紀
<研究概要:2020〜2021年度> 公的研究資金による研究成果のうち、論文とそのエビデンスとしての研究データは、原則公開とすべきという施策が近年進められている。地域研究の分野において、フィールドワークで収集した研究データには、機密保持等の観点から公開になじまないデータが多く含まれる。また海外で収集したデータについては、調査国のカウンターパート機関や調査地に向けてどのように公開・共有すべきかという視点が不可欠である。以上の状況を鑑み、海外フィールドワーク収集データの学術的・倫理的に望ましい公開・保管のあり方について研究を行う。令和2年度は歴史学(オーラルヒストリー)、文化人類学等の隣接学問分野における議論について先行研究調査を行う。特に歴史学(オーラルヒストリー)についてはThe International Oral History Association (IOHA)第21回大会に参加し情報を収集する。またベトナム北部ナムディン省ヴヴァン県タィンロイ社のコックタィン農業合作社の研究プロジェクト等を事例に、収集された資料の公開・共有に関する諸問題をまとめ、国内学会等で報告する。 <共同研究員> 宇戸 優美子 (明治学院大学教養教育センター) 小川 有子 (東京理科大学非常勤講師) 坪井 祐司(名桜大学国際学群) 藤倉 哲郎(愛知県立大学外国語学部) 柳澤 雅之(京都大学東南アジア地域研究研究所)