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東京大学附属図書館アジア研究図書館
上廣倫理財団寄付研究部門
Uehiro Project for the Asian Research Library

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【DATABASE】Encyclopaedia of Islam Online

English

Encyclopaedia of Islam Onlineの紹介

 

このたびU-PARLは、Encyclopaedia of Islam Online(第2版および第3版)を導入しました。

Encyclopaedia of Islamは言わずと知れたイスラーム研究に必須の辞書であり、対象項目は宗教としてのイスラームだけでなく、イスラームを受容した地域における政治・歴史・地理・文学・科学・文化などの幅広い分野をカバーしています。
今回導入したのは、1960年から2005年にかけて刊行されたEncyclopaedia of Islam第2版、第2版のグロッサリーとインデックスおよび2007年から刊行が始まった第3版のオンライン・データベースです。

各版の特徴については、第2版序章、および第3版序章にゆずることとして、ここではこのオンライン・データベースの使い方について説明していきます。

 

1.アクセスについて

◉ 学内からアクセスする場合

学内ネットワークに接続されているコンピュータからこちらにアクセスしてください。

◉ 学外からアクセスする場合

学外からのアクセスには、在学生は「SSL-VPN Gatewayサービス」を、常勤教職員、特定有期雇用教職員、特定短時間勤務有期雇用教職員の方は「認証GWサービス」をご利用ください。→詳しくはこちら

 

2.使い方

最初に、下記の画面が表示されます。この画面は第2版のオンライン・データベースのホームページです。

第2版、第2版のグロッサリーとインデックス、第3版のデータベースはそれぞれ別個のデータベースであるため、一回の検索でこれらすべてのデータベースを検索する場合は次の操作を行ってください。

①検索バーに検索語を入力する。

②検索バー右側(下画像の赤枠部分)にあるボタンで“All titles within Encyclopaedia of Islam”を選択し、“Search”ボタンを押す。

EI_1
【第2版データベースの検索画面】検索バーの右側部分で検索対象にするデータベースを選択することができる。

結果は下図のように表示されます。

見出し語が表示された行の右側に表示される四角いボックスがありますが(下の図の赤枠部分)、このボックスが緑のものは閲覧可能の項目であり、白色のものは閲覧ができないものです。

EI_2
【検索結果一覧】見出し語の右側に表示されるボックス内の色が緑の場合は閲覧することができる。

 

EI_4

【検索でヒットした項目】検索語は黄色でマーキングされている。

 

オンライン・データベースの利点として、見出し語の検索だけでなく、検索語を含む項目すべてを検索することができる点があげられます。

検索語によっては膨大な量がヒットすることがありますが、その場合は、画面左側に表示されるフィルタリング機能を利用すると便利です。

EI_3
【フィルタリング】画面左側に表示されるフィルタリング検索で検索結果を絞り込むことができる。

 

また、検索結果の右側上部には各種アイコンが表示されており、ボタン一つで検索結果のプリントアウトやメール添付、SNS等へのリンク投稿ができます。

EI_5
【プリント・メール・SNSのアイコン】ボタン一つで簡単に操作できる。

 

例えば、facebookのアイコンを押すと下記のウィンドウが開き、「リンクをシェア」を押すとfacebookに投稿されます。投稿された記事をクリックすると、検索結果が表示される(この場合だと、“Ḳānūnnāme”の項目に飛ぶ)。工夫すれば、SNSを研究ツールとして利用することも可能かもしれません。

【facebookアイコンを押した場合】当該ページがfacebookに投稿される。
【facebookアイコンを押した場合】当該ページがfacebookに投稿される。

 

3.検索の注意点

最後に、より効率よく検索するために、以下の2点について知っておくとよいでしょう。

◉ 見出し語の立て方

まず、Encyclopaedia of Islamの第2版と第3版の見出し語の立て方の方針の違いについてです。第2版の見出し語は、多くの場合、アラビア語で立てられていますが、第3版は、一般的な用語については英語で立てるという方針に変更されています。例えば、「奴隷」は、第2版では‘‘Abd’(アラビア語で「奴隷」を意味する)、第3版では‘Slavery’で見出しが立てられています。

EI_7
【‘Geography’で検索した場合】第2版はアラビア語で立項されていることがわかる。

この点は、特に紙版で検索する際には注意が必要でしたが、先述のように、オンライン・データベースは検索語を含む項目が検索対象となるので、たとえ‘Slavery’で検索したとしても、第2版の‘‘Abd’の項目をヒットさせることはできます。しかし、効率よく検索するために、この違いを覚えておくとよいでしょう。

 

◉ 独特な転写方法

Encyclopaedia of Islamで用いられているアラビア語の転写方法は一部特殊で、ジーム(ج)はdj、カーフ(ق)はḳで転写されます。紙版ではこの法則を知らないと見出し語を見つけることができません。オンライン・データベースでは、この点を無視しても、ある程度までデータベースが検索語を類推して提示してくれます。例えば、「カーヌーンナーメقانون نامه」を検索する場合は、‘ḳanunname’あるいは‘kanunname’で検索しなくてはなりませんが、‘Qanunname’で検索しても、‘Did you mean: kanunname’と表示され、検索すべき語を示してくれます。

【‘Qanunname’で検索した場合】検索すべき語を提示してくれる。
【‘Qanunname’で検索した場合】検索すべき語を提示してくれる。

 

さて、Encyclopaedia of Islam Onlineの説明は以上になります。とにかく、まずは使ってみてください。

研究文献や資料を読んで、わからない用語や人名に出会ったときには、Encyclopaedia of Islam Onlineで検索してみましょう。