<研究代表>
荒木 達雄(U-PARL特任研究員)
<研究概要:2022-2023年度>
東京大学所蔵『水滸伝』諸版本の活用を中心に、『水滸伝』に関する以下の活動を行う。
・東京大学の各図書館・室に所蔵される『水滸伝』諸版本の版面デジタル画像を撮影し、「東京大学アジア研究図書館デジタルコレクション」にてインターネット公開する。
・東京大学アジア研究図書館デジタルコレクション」にて公開中・公開予定の『水滸伝』諸版本の解題を作成し、公開する。
・東京大学所蔵『水滸伝』諸版本の会読、対照研究を行う。
・東京大学アジア研究図書館デジタルコレクション」にて公開中・公開予定の『水滸伝』諸版本版面画像を、本文、批評、書き入れのテキストデータと連動させて閲覧でき、版本間の横断検索も可能な「水滸伝版本対照プログラム」を作成する。
・故高島俊男氏(本学卒業生)の遺した『水滸伝』研究関連資料の整理・調査を行う。特に、同氏の「水滸伝語彙辞典稿」のうち、未刊行部分のテキストデータ化、インターネット公開を行うほか、原稿未完成の項目の整理・分析を進める。
*「故高島俊男氏『水滸伝』研究関連資料」は、同氏の旧蔵資料を管理し、著作権を有する兵庫県立姫路東高等学校東生会の委託を受け、本プロジェクトが研究資料として借り受けているものである。
・以上の活動の過程で得た知見を活かした研究を参加者それぞれが展開し、研究報告会等を開催し、相互評価、意見交換を行う。
<共同研究員>
- 石川 就彦(慶應義塾大学大学院文学研究科)
- 井上 浩一(東北大学高度教養教育・学生支援機構)
- 上原 究一(U-PARL兼務教員/東京大学東洋文化研究所)
- 笠井 直美(名古屋大学大学院人文学研究科)
- 小松 謙(京都府立大学文学部)
- 佐高 春音(2022年度・東京大学人文社会系研究科/2023年度大阪大学人文学研究科)
- 孫 琳浄(九州大学大学院人文科学研究院)
- 中尾 道子(U-PARL特任研究員)
- 中村 覚(東京大学史料編纂所)
- 馬場 昭佳(学習院大学外国語教育研究センター)
<研究協力者>
- 伊藤和子
- 藤村明日香
<2022年度の活動>
2022年6月4日 第1回会読(ハイブリッド方式) (出席者:荒木、馬場、佐髙、石川、藤村)
2022年8月1日 第1回研究報告会(対面方式) (出席者:荒木、石川、井上、上原、小松、佐髙、孫、中尾、中村、馬場)
講演:『水滸伝』訳注作成について 小松謙
研究報告:金聖嘆本『水滸伝』の成立過程に関する試論 石川就彦
映雪草堂本『水滸伝』における補刻の様相 佐髙春音
2022年8月29日 第21届中国古典小説戯曲文献暨数字化国際研討会(オンライン方式) *首都師範大学中国伝統文化数字化研究中心と共同主催
2022年9月17日 第2回会読(ハイブリッド方式) (出席者:荒木、馬場、佐髙、石川、藤村)
2023年1月10日 第2回研究報告会(ハイブリッド方式)
講演:「デジタル水滸伝」の作り方 中村覚
討論会:水滸伝研究この20年 井上浩一
研究報告:水滸伝の詩詞について 藤村明日香
2023年1月24日 第3回会読(ハイブリッド方式) (出席者:荒木、馬場、佐髙、石川、藤村)
2023年3月22日 第4回会読(ハイブリッド方式) (出席者:荒木、馬場、佐髙、石川、藤村)
<2023年度の活動>
2023年8月25日 第3回研究報告会(ハイブリッド方式) (出席者:荒木・石川・井上・上原・小松・佐髙・鈴木・孫・藤村)
文簡本『京本増補校正全像忠義水滸志伝評林』から見る『水滸伝』受容 鈴木万里奈
『新編水滸画伝』の使用語彙から見た曲亭馬琴の白話学習 孫琳浄
金聖嘆本『水滸伝』の評語に関する考察――「省」・「略」・「詳」について―― 石川就彦
病関索と病尉遅――何故この二人だけ「病」なのか―― 上原究一
2023年12月15日 第5回会読(ハイブリッド方式) (出席者:荒木、馬場、石川、鈴木、藤村)
2024年2月21日 第6回会読(ハイブリッド方式) (出席者:荒木、馬場、石川、鈴木、藤村)
<成果公開>
高島俊男原著、荒木達雄・石川就彦・藤村明日香整理「翻刻 高島俊男《水滸伝語彙辞典稿》Jの部(下)」(2023年12月刊行)
荒木達雄編「2022-2023年度協働型アジア研究 東京大学蔵『水滸伝』諸版本デジタルデータの整備およびこれを用いた研究 成果報告集」(2024年3月刊行)