U-PARLとは

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「アジア研究図書館」と「U-PARL」

東京大学は今、総合図書館の大幅な拡充計画「新図書館計画」を進めています。新しい図書館に必要な機能は何か、様々な議論がなされています。デジタル化への対応、教育・研究との一層の連携、東大と日本の学術文化の世界への発信、知識の蓄積と本のあり方自体の変革など、数多くの課題があります。それらの課題に応える新図書館の一つの柱として構想されたのが「アジア研究図書館」です。

東大には膨大な資料の蓄積がありますが、中でも漢籍その他のアジア研究資料は、質、量とも世界に誇りうるものです。この大きな財産を活かし、さらに新たなコレクションを加え、アジア研究の一大拠点を築く。それが「アジア研究図書館」です。(詳しくは→「アジア研究図書館」とは何か?)。

そしてこの、まだ存在しない図書館を構想し実現するために、上廣倫理財団の寄付を得て2014年に附属図書館に設立された研究部門がU-PARL(アジア研究図書館上廣倫理財団寄付研究部門 Uehiro Project for the Asian Research Library)です。

 

「U-PARL」とは何か?――図書館の知とアジア研究の知の協働へ

U-PARLは東大で初めての、附属図書館に属する研究組織です。東京大学附属図書館は35にも上る数の図書館、図書室から成り立っています。その最大のものが総合図書館です。各部局の図書館は、部局の研究活動と密接に結びつきつつ蔵書を構築してきましたが、総合図書館は全学の教育支援という極めて広範な目的を持つ図書館であるため、部局図書館ほど密接な関わりを個々の研究者と持つことはありませんでした。しかし今、新図書館計画を推進し、その一環として「アジア研究図書館」を設立するにあたり、総合図書館と研究・教育機能がより強く、より深く結びつくことが焦眉の課題となっています。U-PARLの設立はその課題に取り組むための試みの一つです。

現在U-PARLには、文学部、東洋文化研究所、社会科学研究所の教員各1名が兼務教員となっている他、専任の特任准教授1名、特任助教1名、特任研究員5名、そして事務補佐員2名が所属しています(→「スタッフ」参照)。様々な分野、地域、時代を専門とする研究者が集まっていますが、それはそのまま、アジア研究図書館構想と重なっています。アジア全域を対象とする研究図書館は、研究所附属図書館以外の大学図書館としては、わが国初の試みです。<アジア>というタームの下に、極めて広い地域、時代にわたる資料が集まり、多様な学問分野が結びつき行き交う場をつくっていく、その最初の一歩を、U-PARLは踏み出したところです。

 

図書館を動かし支えているのは、何よりも図書館の専門家の力です。1冊の本が登録され閲覧可能になるにも、驚くべき知識と労力が費やされています。U-PARLは、図書館のプロフェッショナルとともに「アジア研究図書館」の設立と運営に参画していくことで、図書館の知とアジア研究の知の協働・融合を実現していきたいと考えています。この図にあるように、図書館準備業務とアジア研究・資料研究・図書館研究とを接合し、その成果を広く発信していくことが本部門の役割です。U-PARLは図書館とアジア研究を結ぶ新たなかたちの研究拠点の構築を目指して活動しています。

 

 



U-PARLロゴの紹介

〈アジア〉のかたちを求めて〜マンゴー・勾玉・ペイズリー〜

thumbnailロゴのイメージの起点は「アジアの実り」です。濃厚なナツメ、仙果の桃、シルクロードをわたるザクロに瓜など、様々な実りのイメージがあります。その中で、アジアで広く愛されてきたマンゴーが、ペイズリー文様となって 世界で愛されていることに思い至りました。

スコットランドの地名を名に持つこの文様は、直接的にはインドのカシミールショールのマンゴー文様に発すると説明されるのが一般的です。しかしその起源はさらに広く深く、イランの草花文様(boteh jegheh)、さらに西へと広がりを持つ糸杉や棕櫚や「生命の木」 モチーフにも結びつくとされます。一方でその形状は、東方の勾玉や太極、巴文とも通じるものです。 実は「何である」といえないのがこの文様の不思議であり、魅力でもあります。だからこそ実体と観念のあわいで変容を続ける<アジア>を表現するのにふさわしいと考えました。

同時に、このかたちには私たちの目標が込められています。モチーフのひとつとなったマンゴーの甘みは 世界各地の人びとの知るところとなり、ペイズリー文様もまた普遍的なデザインとなっています。この軌跡をたどるべく、U-PARLはアジアから発信し、世界の知と結びつくアジア研究図書館をつくっていきたいと願っています。