2023年1月27日、須永恵美子特任研究員が執筆に加わった『イスラーム文化事典』が丸善出版より発行されました。
須永特任研究員は、「装い(パキスタン)」(3章 衣生活)、「ワクフ、喜捨、相続(パキスタン)」(6章 人のつながり、社会のありよう)、「宗教教育、宣教(南アジア)」「コラム タブリーグ」(12章 教育、知識の伝達)を執筆しています。
ファッションを扱う「装い」の項目では、現地のフィールドワークをもとに、パキスタン国内でも地域や年齢層で異なる着こなしが紹介されています。
イスラーム文化で象徴的な女性が頭を覆う布(ヒジャーブ)についても、あえて髪を隠さずに、しかしその布を礼節のために持ち歩くという事情にも触れられています。
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「日本におけるイスラームのイメージは,かつては千夜一夜物語を連想させる異国情緒あふれる宗教であったが,現代においては原理主義、過激派、テロといったことばと結びつく暗いイスラーム像であろう.それとともに、イスラームは人間から自由を奪う宗教であるかのように語られてきた.しかし、今日まで1400年もの長きにわたりイスラームは生きた宗教であり続け、世界の人口の4〜5人に1人がイスラーム教徒だと言われている.その影響力は、中東諸国のみならず、アフリカ、中央アジア、南アジアなど世界中に広がり、近年は,欧米諸国や日本におけるイスラーム教徒の増加も注目されるようになった.それゆえに、イスラームの教えに従って生きる人々の生み出すものは,時代や地域によって,驚くほどに多様である。本事典はさまざまな地域、学問分野のイスラーム研究者が、もはや遠い異国のものではないイスラームの文化の姿をダイナミックに伝えている。」(内容紹介より)
『イスラーム文化事典』
イスラーム文化事典 編集委員会 編
出版社 : 丸善出版
ISBN-13 : 978-4-621-30766-3
February 8, 2023