「ムハンマド・ハキーム・ハーン著『選史』チャガタイ語訳写本の研究 」
代表:蓑輪 顕量 副代表:河原弥生
<研究概要:2020〜2021年度>
コーカンド・ハーン国(18世紀初頭~1876)の歴史書として知られるムハンマド・ハキーム・ハーンMuḥammad Ḥakīm khān著『選史Muntakhab al-tawārīkh』の現存する4点のチャガタイ語訳写本の系統研究をおこなう。最も翻訳完成年の早いタシケント594写本を底本とし、翻訳の逐語性、写本間の関係、筆写系統、翻訳者およびその依頼者、翻訳の目的や読者層などの観点から他の3写本との異同を精査する。令和2年度は、ロシア科学アカデミー東洋写本研究所に所蔵される2写本を調査する。写本調査の結果を踏まえ、当該時期の現地社会の言語文化的背景も考慮に入れつつ、本史料の占める価値と位置を検討する。
<共同研究員>
アフタンディル・エルキノフ(ウズベキスタン共和国内閣附属ウズベキスタン関連国外文化資源研究センター)
菅原 睦(東京外国語大学大学院総合国際学研究院)