歴史あるラミ図書館訪問
特任研究員 アクマタリエワ ジャクシルク
2025年2月24日、トルコ・イスタンブールにある歴史あるラミ図書館を訪問しました。もともとは18世紀半ばのオスマン帝国時代に建てられたラミ兵舎を改修・再利用して作られたこの施設は、軍事施設としての歴史と、後の教育・文化の発信拠点としての顔を持っています。
ここでは、建物の歴史的背景、内部の特徴、最新の利用状況、そして利用者に向けた多様なサービスについて紹介します。
ラミ兵舎の起源と歴史
歴史をさかのぼると、ラミ兵舎の古記録名「ラミ農場兵舎」はスルタン・ムスタファ三世の治世(1757~1774年)に初めて建設されたとされている。その後、1826年にイェニチェリ採石場の解散後、アサキル・マンスレー・ムハンマディイェ軍のためにこの土地に軍の兵舎が建設されました。1828年に使用が開始され、この兵舎は「ラミ兵舎」として知られるようになりました。ラミ兵舎は、1828年から1829年のオスマン帝国とロシアの戦争中、スルタン二世の司令部として機能しました。1836年から1837年にかけて、工科学校の学生が兵舎の敷地内にあるハルビエ学校に移り、科学の中心地となりました。第一次世界大戦後に部分的に破壊されたラミ兵舎ですが、共和国時代にはその機能を維持し、1971年に民政に引き渡されるまで軍事目的で使用されていました。
そのため、図書館の中に歴史の後がそのまま残されています。例えば、以下の写真は、改修中に発見された馬の蹄や、当時使われていたトイレのあとです。


図書館としての再生
ラミ図書館は、文化的、教育的、芸術的なニーズに応えるサービスを提供する独特な施設として2023年に開かれた新しい図書館である。この図書館の最大の特徴は、年齢層を問わず子供から若者、学生や研究者まで幅広い利用者に対応し、24時間365日、開館しサービスを提供する類のない図書館だということです。歴史的に重要な施設でもあるため、入館する際には、必ず厳重な荷物検査が実施されます。


個人及びグループ読書室、ワークショップやイベントスペース、展示会、障碍者向けに特別に設計されたセンター、子供を預ける施設などを含む広大な複合施設として建てられています


施設規模と収容能力
ラミ図書館はイスタンブール中心部に位置し、36,000平方メートルの敷地内に最大4,200人が利用できる座席を有する、地域最大規模の図書館です。13の専門的な閲覧室があり、1700年代から現代までの約140万タイトルの貴重な書籍コレクションが保管されています。
イスタンブールは猫の都として有名ですが、まさかラミ図書館の中にも猫がいると思わなかったので、猫も図書館内に散歩しているのが印象的でした。

訪問時、サブジェクトライブラリアン担当の司書 Hilal Sultan Taşcı さんと Oğuz ÇOLAK さんから詳しい説明を受け、施設の歴史的背景と最新のサービス内容について貴重な意見交換を行いました。また、館内には歴史の痕跡がそのまま残されており、伝統と現代の融合が印象に残りました。

ラミ図書館は、単なる図書館という枠を超え、歴史的遺産と現代的な文化・教育の発信拠点が融合したユニークな施設です。豊富なコレクションと多彩なサービス、さらには歴史的遺構を体感できる現場は、利用者に新たな発見と学びの機会を提供しています。今回の訪問では、施設の魅力と、今後の協力の可能性について多くの示唆を得ることができました。
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ラミ図書館
https://ramikutuphanesi.gov.tr/en
住所: Rami Kışla Müdürlüğü, Yeni Rami Mahallesi, Rami Kışla Caddesi, No. 98/1 Eyüpsultan / İstanbul / Turkey
開館時間:24時間365日・無休
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6.Mar.2025