近代アジア諸地域における西洋社会思想・社会科学の受容過程に注目して、その特徴を明らかにする。殊に、アジア諸地域が持っていた固有の社会思想や世界像が受容過程にいかに影響し、西洋由来の思想・科学にどのような変容を生じさせたかという点と、変容にもかかわらず、それがやはり受容であったからには、その思想・科学がアジア諸地域の社会や人びとの行動様式・思考様式・制度にいかなる刻印を残しているのかといった点に注目する。
こうした作業を通じて、(1)「アジア」と「西洋」の間の、またアジア諸地域間の相互理解や知的相互浸透の可能性と困難性の所在を確かめ、また、(2)こうした作業を今後さらに展開するために必要な、科学諸分野間の連携や協同の必要性を確認し、その可能性を展望する。
日時
8月1日(土)13:00〜17:00(12:45より入室できます)
場所
ズーム・ウェビナー
申込
下のフォームよりお申し込み下さい。8月1日午前中に招待状をメイルで発送しますので、ご登録のうえ、参加して下さい。
<プログラム>
13:00~ 問題提起 小野塚 知二(東京大学大学院経済学研究科教授、東京大学アジア研究図書館長)
13:10〜 報告1:20世紀日本におけるアダム・スミスの受容:不十分なマルクス/シヴィック・ヒューマニスト/(現代)経済学の父
有江 大介(横浜国立大学名誉教授、東京大学経済学部客員研究員)
13:45〜 報告2:近代中国における西洋の立憲思想の受容
李 暁東(島根県立大学総合政策学部教授)
14:20〜 報告3:英領インドにおけるナショナリズム思想の受容と変容:ガーンディーのスワラージ(自治・独立)概念を手がかりに
間 永次郎(マックスプランク研究所宗教民族多様性研究所博士研究員/日本学術振興会海外特別研究員)
15:10〜 コメント1 石井 剛 (東京大学大学院総合文化研究科教授、東京大学東アジア藝文書院)
15:25〜 コメント2 月脚 達彦(東京大学大学院総合文化研究科教授)
15:40〜 全体討論
16:50〜 総括 蓑輪 顕量 (東京大学大学院人文社会系研究科教授、東京大学附属図書館アジア研究図書館上廣倫理財団寄付研究部門長)
主催:東京大学アジア研究図書館 東京大学ヒューマニティーズセンター(HMC) 東京大学東アジア藝文書院(EAA)
協力:東京大学附属図書館アジア研究図書館上廣倫理財団寄付研究部門(U-PARL)
お問い合わせ先: keizaishionozukat2020@gmail.com