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東京大学附属図書館アジア研究図書館
上廣倫理財団寄付研究部門
Uehiro Project for the Asian Research Library

NEWS

2017年11月~12月ご来訪報告

昨年11月から12月初旬にかけて、世界各国から多くの研究者・図書館司書の方がご来訪になりました。

まず、11月6日には、ブリティッシュ・ライブラリー(BL)のHead of Collections and Curationのクレスチャン・イェンスン博士が総合図書館を来訪、U-PARLメンバーも参加し、BLにおける資料デジタル化の状況等についてお話をうかがいました。BLでは自らの役割と社会の需要を強く意識しながら戦略をたてており、デジタル化もその中で進めているそうです(2010年代のBLの基本戦略、2020 Visionについてはこちらを参照)。様々なデジタル化プロジェクトが進行しているBLですが、異なるスキームが混在する中で、ワークフローと規格の統一化を目指してご苦労されているとの話には、「BLよ、あなたもか!」と大いに励まされました。

BLの資料デジタル化について幅広い戦略的視点でお話しくださいました
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BLイェンスン博士との懇談会の様子

 

 

 

 

 

 

 

 

11月15日には、ベルリン国立図書館東アジア部日本課のウルズラ・フラッヘ主任研究員がご来訪くださりました。ライブラリープラザ及び自動化書庫、「アジア研究図書館」資料の一時公開を始めた総合図書館書庫の地下1階をご見学の後、U-PARLメンバーとの懇談会を行いました。ドイツでは研究者が所属機関の枠を超えてアジア関連の情報源にアクセスできる環境の整備がなされているとのことで、ベルリン国立図書館が進めている「クロスアジア(CrossAsia)」と呼ばれるプロジェクトは、U-PARLが目指している役割と共通していることもあって大変興味がわきました。

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ベルリン国立図書館フラッヘ主任研究員と意見交換の様子
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一時公開中の「アジア研究図書館」資料をご案内

 

 

 

 

 

 

 

 

11月28日には、2017 OCLC アジア・パシフィック地域(APRC)会議にあわせてご来日中の台湾の各大学図書館の5名の司書の皆様(国立台湾大学、国立政治大学、淡江大学)およびタイ東北部の主要大学であるコンケン大学から6名の司書の皆様をお迎えしました。懇談会では、東京大学における自動化書庫の運用に関して、台湾におけるサブジェクト・ライブラリアンの位置づけについて、コンケン大学における新博物館建設計画について活発な意見交換がなされました。

台湾とタイと東大の図書館関係者が集まる貴重な場になりました
台湾の国立台湾大学、国立政治大学、淡江大学およびタイのコンケン大学の皆様

 

 

 

 

 

 

 

 

また、12月6日には、シンガポール国立図書館から、Gracie Lee 上級司書(Senior Librarian)とGoh Yu Mei 司書(Librarian)のお二人がご来訪になりました。まず新図書館計画推進室・アーカイブ化推進室と図書館運営とデジタル化について、情報交換がなされました。シンガポール国立図書館は、ASEAN各国の国立図書館のデジタル化資料をアグリゲートし横断検索を実現するリポジトリ、“ASEAN Digital Library” の運営でも中核的な役割を果たしているそうです。またU-PARLスタッフとの間では、1945年以前出版のシンガポールと東南アジアと関する資料について情報交換がなされました。

日本の戦前の東南アジア関連資料に興味をお持ちでした
シンガポール国立図書館の司書のお二人と

 

 

 

 

 

 

 

 

改めまして、U-PARLにお運びいただきました皆様に感謝申し上げます。