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東京大学附属図書館アジア研究図書館
上廣倫理財団寄付研究部門
Uehiro Project for the Asian Research Library

COLUMN

自動書庫のご紹介(特任研究員 須永恵美子)

English

自動書庫のご紹介

特任研究員 須永恵美子

 

みなさん、自動書庫ってご存じですか?
総合図書館の地下には300万冊収蔵可能な巨大な自動書庫があります。普段は立ち入ることのできない自動書庫を、U-PARL新人スタッフの須永が見学して来ましたのでご紹介します。

自動書庫への入り口は、図書館前の噴水の真下、ライブラリープラザの奥にあります。特別な扉を通って階段を降りると…

噴水の下にあるライブラリープラザ
自動書庫見学用の通路

 

 

 

 

 

 

 

 

ガラス越しに巨大な保管ラックが!見学者一同、声を上げてしまったほど壮観です!

コンテナがぎっしり入った倉庫のようなラック
下の方でクレーンがコンテナを搬出中

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本は格納コンテナと呼ばれる横幅70センチくらいの蓋のないカゴに入っていて、そのコンテナが高さ10mのラックにズラッと並べられています。ラックの間には、搬送のためのスタッカークレーンが張り巡らされています。自動書庫の中は温湿度が管理されていて、人が立ち入ることはできません。

本を取り出す際は、クレーンがスライドし、お目当ての本が入ったコンテナをまるごと取り出して運びます。コンテナはクレーン、コンベヤ、垂直搬送機・・・と搬送機器を乗り換えて、総合図書館1階の総合カウンターの奥にある出納ステーション(出入庫口)に到着します。図書館職員が書名を確認して本を取り出すと、コンテナはまた地下の書庫まで流れていきます。

出納ステーションにコンテナが到着
お目当ての本を選び出す作業は人の手で

 

 

 

 

 

 

 

 

返却も同じ場所から行います。貸し出しで一冊分コンテナのスペースが空いたら、そこに返却された本を入れて送り返します。出し入れのたびに、本のバーコードとコンテナの情報が紐付けられます。

自動書庫はすべて機械が制御しているので、開架書架のように分類順に並べる必要がありません。コンテナの手前の方からジャンルに関係なく詰めていきます。例えば上下巻のシリーズものでも、1冊ずつバラバラのコンテナに保管されることになり、その収蔵場所は利用するたびに変わります(フリーロケーションと言う収納方法です)。

さて、利用者の方が自動書庫に納められた本を借りるときの方法をご説明しておきます。OPACで検索した際、配架場所が「総合図・自動書庫」となっていたら、その本は自動書庫に入っています(貴重書庫や保存書庫は別の場所ですのでご注意ください)。総合図書館内の検索用PCで【出庫】という黄色いボタンを押すと、すぐに取り出し作業が始まります。出庫番号の書かれたレシート(出庫依頼表)を印刷してお待ち下さい。

総合カウンター前のOPACで出庫手続き
出庫状況がリアルタイムで分かるモニター

 

 

 

 

 

 

 

 

総合カウンターの前にあるモニターで、出庫の状態が表示されます。混雑状況にもよりますが、空いているときは5分ほどで出庫が完了します。モニターで【出庫済】となったら、カウンターで本を受け取り、貸し出し手続きをしてください。

コロナ禍でも自動書庫は運転していますので、自動書庫に保管された本も積極的にご活用ください。

 

自動書庫のコンテナが搬送される様子は、正面玄関の法文2号館側からも覗くことができます

2021.7.9